8月5日のゴールドは、朝の安値から翌未明の高値まで200ドル以上動きました。終始上昇トレンドで、あとからチャートを眺めれば分かりやすい一日です。
ただ、この日に私が入ったのは一度だけ。しかも上昇とは逆方向の売りでした。買いのほうは何度も見送っています。なぜそうなったのかを書いていきます。

東京時間 ── 4080を抜けて、そのまま伸びていく
10時ごろに4080を上抜けると、価格はそのまま上へ伸びていきました。ただ、伸びていく相場が必ずしも入りやすい相場だとは限りません。押しらしい押しが出ないまま進んでいくので、こちらが待っている形のほうが来ないのです。
チャネルの引き方にも迷いがありました。この日引いていたチャネルは、チャネル構造が階層になっているパターンの、大きいほうにあたります。一日の流れを掴むには使えますが、短期のトレンドを捉えて入るためのものではありません。方向は分かっているのに、入る根拠としては使えない。そういう状態が続いていました。
12時から13時 ── 形は良かった、それでもMAとの隙間があった
12時25分あたりで、下降トレンドに引いた斜め線を使って押しを探っていました。ただ、MAとの間に隙間があって、ここは見送っています。
見送った直後の動きが悪かったわけではありません。12時20分から12時55分にかけて、実体の小さいコマ足が8本続きました。周りの足と比べてもバランスが良く、あそこから出たブレイクには信頼性があったと思います。実際、13時ちょうどの陽線で価格は素直に上へ抜けています。
13時台に入っても、状況の質は変わりませんでした。ローソク足の大きさが周りと同調していて、狙いやすい形にはなっている。それでもシグナル足が出ないまま進み、13時20分の陰線でようやくシグナルらしいものが出ます。ただここもEMAと照らし合わせると隙間があり、支えになるものが少ない。結局ここも見送りました。
16時 ── 4180を頂点に、この日唯一のエントリー
上昇が止まったのは4180でした。16時ちょうどの足が4179.555をつけ、そこから調整のフェーズに入っていきます。
16時05分のコマ足が、もう一度上へ抜けにいきました。ただそれは騙しになって戻り、続く16時10分の陰線でショートを入れています。一日を通して上昇していた相場で、私の唯一のエントリーは逆方向になりました。
17時40分 ── 上を試す陽線と、45分の陰線
17時のあたりは、SHS(ヘッドアンドショルダー)の右肩にあたる位置でした。
17時40分の陽線がもう一度上を試しにいきましたが、続く17時45分の陰線で再び下落します。ここで戻されたことで下降の形は保たれました。あとは下降チャネルとEMAを見ながら、できるだけ引き伸ばして4152で利確しています。この下げが実際に止まったのは、19時15分の4150.28でした。
19時55分 ── 抜けた、けれど乗れなかった
19時25分あたりから、レジスタンスラインとMAに抑えられるように、ローソク足が密集していきます。そして19時55分の陽線が、レジスタンスラインとMAの上端をブレイクしました。
ここからの戻しでシグナル足が出ていれば、非常に良い形のエントリーポイントになったはずです。ただ、シグナルは出ませんでした。そこから価格は一方向に突き抜けて伸びていきます。
22時前後の押しも取れていません。あのときは自分が引いているラインに対して疑いがあり、構造そのものを把握できていませんでした。セカンドプルバックからのロングも掴めないままです。合わないときはやらない。その判断が一番いいと思っています。
MAで測っているのは、タイミングと自分の規模
この日、見送った場面を並べるとこうなります。
- 12時25分 ── 斜め線で押しを探ったが、MAとの間に隙間があった
- 13時20分 ── 陰線のシグナルは出たが、EMAとの隙間があり支えが薄かった
- 19時55分 ── レジスタンスとMAの上端を抜けたが、戻しでシグナル足が出なかった
- 22時前後 ── 押しの構造を把握できず、セカンドプルバックからのロングを取れなかった
全体として見れば、きれいなチャートでした。それでも取れていない。理由ははっきりしていて、私がMAでタイミングを取るからです。MAと同調できないトレードは、チャンスに見えていても取りづらいのです。
ではMAは使えないのか、という話になりますが、そうではありません。私がMAに持たせている役割は二つあります。一つはエントリーのタイミングを取ること。もう一つは、自分のトレード規模を把握することです。MAは自分のトレード規模に合わせて設定しているものなので、その線との距離を見れば、目の前の値動きが自分の狙う規模のものかどうかが見えてきます。
遅すぎるという面はもちろんあります。MAを使わず、ローソク足の判断とラインだけでトレードするなら、タイミングの取り方は最速になります。それでも私がMAを使い続けるのは、自分のトレードに合った期間設定の線を決めて、それを守り続けることが判断の一貫性につながるからです。
そしてその上で、MAは見送る判断にも使えます。チャンスに見えていても、自分の規模と噛み合っていないものは捨てられる。タイミングを取るために使っている線が、そのまま入らないための線にもなる。そう考えています。
MAに持たせている役割は、エントリーのタイミングを取ることと、自分のトレード規模を把握することです。自分の規模に合わせて設定した線を決めて使い続けていれば、その上で、噛み合わないものを見送る判断にも使えます。

コメント