ワンフレームプライスアクション基礎1

チャートにたくさんの線を引いたり、インジケーターを足したりしていくと、だんだん画面がごちゃごちゃしてきませんか。

でも実際に値段を動かしているのは、買いたい人と売りたい人の力だけなんですよね。だから私は、ローソク足の形や流れをじっくり見るほうがずっと大事だと思っています。

この記事は、私がゴールドの5分足でやっているワンフレームプライスアクションの、いちばん土台の部分をまとめたものです。

まず、一本の足を二つに分ける

トレンド足とレンジ足の違いを比べた図。実体が大きい足はどちらかが押し切った形、実体が小さくヒゲが長い足は押し切れずに行ったり来たりした形

最初にやることは、そんなに難しくありません。目の前のローソク足を、二つに分けて見るだけです。

実体が大きくて、ぐいっと動いている足。これがトレンドの足です。

実体が小さくて、上下にヒゲが伸びている足。こちらはレンジの足になります。

前者は、その時間のあいだ、買いか売りのどちらかが押し切ったということ。後者は、押し切れずに行ったり来たりしたということです。

正直、これだけだと物足りなく感じるかもしれません。でもこの二分けができていないと、この先の話が全部ぼやけます。

一枚の中に、複数の構造が重なっている

一枚のチャートの中に大きな節目のラインと小さな支持のラインが重なって存在し、価格が繰り返し試している様子を示した図

ワンフレームというのは、判断を5分足で完結させるやり方です。上の時間足を並べて見比べて、そこからバイアスをかけることはしません。

そんなことができるのかと思われそうですが、できます。理由は、一枚のチャートの中に、複数の構造が重なっているからです。

上の画像を見てください。大きな節目のラインがあって、その内側にも、もっと小さな支持のラインがあります。これが同じ一枚の中に、同時に存在しています。

画像には下位足と書いています。時間軸を一つ落とすと捉えやすいからです。ただ判断は5分足で完結させるので、見ているのは同じ一枚の中の小さい構造ということになります。伝えたいことは変わりません。

そして大事なのが、相場状況によって、見える構造は変わるということ。三つとか四つとか、数が決まっているわけではありません。

だからここでやるのは、全部を読み切ることじゃないんです。無数にあるトレンドとレンジの中から、自分が使えるものを見つけること。使えないものは、大きなレンジとして位置づけて対象から外します。

ここだけ押さえる

一枚のチャートの中に、構造はいくつも重なっています。三つ、と数が決まっているわけではありません。

全部を読み切るのが目的ではなく、その中から自分が使えるものを見つけるのが目的です。

伸びる前に、必ず戻る

トレンドはまっすぐには進みません。途中で必ず戻します。この戻しのことを、プルバックと呼びます。

上の画像の階段を見てもらうと分かりやすいです。上がっては戻り、上がっては戻り。小さな動きであっても、必ずどこかを試しにいっています。

このプルバックが、ただの一息なのか、それとも力が入れ替わるサインなのか。そこが読めると、リスクを小さくしてリワードを大きく取れる場面が増えます。

正直、ここがいちばん難しいところかなと思います。

圧力が溜まる場所

水平ラインの上限に価格が何度も当たってクラスターを作り、ブレイクで損切りと新規注文が重なって伸びる様子を示した図

相場には、いつも三者がいます。

  • すでに買いを持っている人
  • すでに売りを持っている人
  • 今まさに、これからどちらかに入ろうとしている人

この三人が今どれだけいるかは、直接には分かりません。だから過去の値動きから読むんです。どこで買いが溜まったのか、どこで売りが我慢しているのか。

上の画像は、ラインの上限に何度も当たっている場面です。当たるたびに、そこで売った人が増えていきます。

こうやって足が密集して、狭い値幅に固まった状態を、私はクラスターと呼んでいます。圧力が溜まった塊、という感じです。

ここを抜けると、捕まった人の損切りと、新しく入ってくる注文が同時に出ます。だから抜けたあとの動きが速くなるわけです。

それに、手前にクラスターがあると、抜けたあとに逆行しづらくなります。戻ってきても、その密集が盾になってくれる感じですね。

元の記事では、これをダブルの圧力と書きました。今もその通りだと思っています。

ゴールド5分足で、同じ抵抗帯で何度も反発してできたクラスターを下に抜けたあと、価格がクラスターまで戻した所で残っていた買いが手放され、新規の売りと重なって一方向に下げていく例
クラスターが効く理由は二つ

抜けたときに、溜まっていた損切りと新しい注文が同時に出るので、動きが速くなります。

戻ってきてもその密集が盾になるので、逆行しづらくなります。

一度目か、二度目かを数える

下降トレンドのゴールド5分足で、安値を更新した足を起点に、プルバックのあと前の足の安値を下回った足を1st、もう一度プルバックしてから安値を下回った足を2ndとして数える例

下げている流れを例にします。

下降の途中で、前の足の高値を上に抜けることがあります。これがプルバック、つまり戻しの始まりです。

その戻しから、前の足の安値を下回った足。これが一度目で、私は1stと呼んでいます。

そこからまた戻して、もう一度、前の足の安値を下回る。これが2ndです。

私が軸にしているのは、基本的に2ndのほうです。一度目は、まだ戻そうとする力が残っていることが多いんですよね。

ただ、ゴールドは値動きが速いので、条件が揃えば1stも使います。そのあたりは形で決めるというより、一本一本の足がどちらの合意を作っているかで見ています。

抜けた瞬間には入りません

ゴールド5分足で、隙間の多いレンジを下に抜けたあと価格がすぐ戻ってしまう例。手前に足の密集がないため損切りを置く場所が遠くなる

チャートは、ときどき抜けたフリをしてすぐ戻ります。いわゆるだましです。

抜けられなかったラインは、逆に反発の水準に変わります。そこを狙っているトレーダーもいるわけで、彼らがいるからこそ、本物のブレイクは一気に伸びるとも言えます。

特に危ないのが、手前にクラスターができていない単発のブレイクです。圧力が溜まっていないので、抜けても続きません。

それに、クラスターがないと損切りを置く場所も遠くなります。抜けたところで入っても、リスクの取り方が難しいんですよね。

なので私は、抜けた瞬間には入らないようにしています。抜けるまでの攻防をちゃんと見てから、というのが基本です。

結局はシンプル

どこで圧力が溜まっているのか。どちらの方向に抜けるのか。

見るポイントは、書いてみると本当にこれくらいです。インジケーターをたくさん使わなくても、ローソク足の動きだけで十分見えてきます。

あんまりかっこいい言い方じゃないですけど、私はこのシンプルさを忘れないようにしながら、ワンフレームプライスアクションを磨き続けていこうと思っています。

この記事を読んでくれているあなたと、一緒に成長していけたらうれしいです。

この記事のまとめ

足はトレンドとレンジに分ける。構造は一枚の中にいくつも重なっている。

プルバックのあと、前の足の安値を下回った回数を数える。軸は二度目のほう。

抜けた瞬間には入らない。手前にクラスターができているかを見る。

本記事のチャートは TradingView で作成しています。

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