8月24日の月曜日は、朝いちばんでこの日の安値をつけて、そこから夜にかけて約86ドル上げた一日でした。始値は4,609.65、日通しの安値が9時25分の4,594.52、高値が22時35分の4,681.02です。
私が入ったのは15時50分の買いが一度だけで、これは戻されて損切りになりました。この日のトレードはこれだけです。ただ、この日いちばん苦労したのはエントリーではなく、目の前の相場の構造を理解することでした。後半では、その構造理解について書きます。

週明け ── 高く始まって、9時台で持っていかれる
前週末の終値は4,602.99でした。週明けの始値は4,609.65で、上に6ドルほど窓を開けて始まっています。そこから素直に上げて、9時10分に4,640.94をつけました。
崩れたのはその直後です。9時20分と9時25分の2本で下ヒゲ4,594.52まで落ちて、15分で約46ドル。週明けの上げ幅も前週末の終値も、まとめて下に抜けています。9時台だけで値幅は46.42ドルあり、この日でいちばん荒い時間帯でした。
9時25分 ── この日の底は、いちばん荒れた15分の中にあった
結果から見れば、この9時25分の安値がその日の底で、ここから22時35分まで、一日かけて86.51ドル上げていきます。ただ、渦中でそれが分かるかというと、分かりません。値が飛ぶように動いている最中に見えているのは、どちらの方向にもまだ決着がついていない、という事実だけです。
荒れている最中に底や天井を当てにいくより、荒れたあとに相場がどんな形へ落ち着くのかを見るほうが現実的です。落ち着いた形が読めれば入り口を探せますし、読めないなら待つことになります。
10時台 ── MAを絡められる形になった
下げ止まったあと、価格は10時20分から10時45分にかけてMAの周りに張り付きました。この区間、終値とMAの差は大きいときでも2.5ドルほどです。9時台の荒れ方と比べると、同じ日の同じ5分足とは思えないくらい静かな時間でした。
10時50分の陽線は4,619.11で始まり、4,630.13まで伸びています。MAを絡めて上に抜けた形です。ここから11時30分の4,657.00まで40ドル近く、9時25分の安値から数えれば62ドル上げました。
MAは、入るためだけの線ではありません。私がMAを見ているのは、エントリーのタイミングを取ることと、目の前の値動きが自分のトレード規模に合っているかを測ることの二つです。その上で、価格とMAが離れすぎていて噛み合わないときには、見送る判断にも使えます。
10時台は、その距離が縮んで絡む形になった時間帯でした。チャートにも「MAを絡めたエントリーができる」と書き込んでいます。
午後 ── 動かない時間と、この日唯一のトレード
正午を過ぎると値動きは細くなり、13時台の値幅は10.11ドルまで縮みました。9時台の46.42ドルと比べれば、5分の1ほどしかありません。同じ日でも、時間帯によって取れる幅はここまで変わります。
15時15分に4,660.13をつけたあと、私が買いで入ったのが15時50分です。16時ちょうどの足で4,654.82まで伸びましたが、そこから押し返されて、16時50分には4,630.34まで下げています。この買いは戻されて損切りになりました。
あとから見ると、この時間帯の価格はMAの周りに絡みついていました。15時50分から16時35分までの10本のうち、終値がMAを跨いだのは3回。上にも下にも決着がつかないまま、行ったり来たりしています。
チャートにも、その一本のところに「シグナルも良くないが無駄に入ってしまった」と書き残しています。
構造が分からない日は、負ける相場ではなく、自分の相場ではない
この日いちばん苦労したのは、値動きの構造を自分で理解することでした。ワンフレームのプライスアクションで構造が理解できないのであれば、そこは私がやるべき場所ではないし、今は自分がやる相場ではない、ということになります。
ここで難しいのは、それを「難しい相場だった」で片づけないことです。構造が読めない日というのは、自分が急に下手になった日でも、相場が理不尽になった日でもありません。目の前の値動きが、自分の道具と噛み合っていないだけです。
本当に気をつけたいのはそこから先で、無理に構造を理解しようとすると、要らないエントリーが増えます。分からないものを分かろうとして手を動かした結果、入る必要のなかった場所に入ってしまう。そして要らないエントリーが積み重なった日は、その一日だけでかなりの大負けを食らうことになります。大きな負けは、たいてい一本の失敗ではなく、この積み重なり方で作られます。
だからこの日のチャートに私が書き残したのは、値幅でも反省でもなく、「構造に自信がないときは無理にトレードしない」という一行でした。
私が「環境認識」という言葉を使わない理由
構造を理解するというのは、一般には環境認識と呼ばれるものにあたると思います。ただ私は、その言葉をあまり使いません。
理由の一つは、私がマルチタイムフレームで見ないからです。上位足を並べて位置を確認するのではなく、一つのチャートをフラクタルに、つまり大きな流れの中に同じような小さな流れが入れ子で入っている、という見方で構造を組み立てていきます。そこに環境認識という大げさな言葉を当てる必要を、あまり感じていません。
もう一つは、昔は使っていたのにやめた理由です。どこからどこまでが環境認識なのか、いまいち分からなくなりました。単に現在地がどういう状況かを示すだけのものなのか、それとも、そこから先の判断まで含むのか。言葉の輪郭がはっきりしないまま使っていると、自分の分析の輪郭もぼやけていきます。
私が構造理解と呼んでいるのは、次の三つです。
- 今、どのような大きな流れの中にいるのか
- その大きな流れの中に、どんな小さな流れが混ざっているのか
- その流れが今、どういう状況にあるのか
これをローソク足の構造から、つまりプライスアクションそのものから組み立てていきます。上位足に答えを聞きに行くのではなく、目の前の一枚を深く見る。だからこそ、その一枚で構造が組み立てられない日は、私にとって入る根拠のない日になります。
構造理解とは、全部を分かることではない
構造を理解すると言うと、チャート全体を読み切ることのように聞こえるかもしれません。ですが私が言っている構造理解は、そういうものではありません。
チャート上には、無数のトレンドとレンジがあります。大きいものから小さいものまで、どこを切り取っても何かしらの流れがある。その全部を分かる必要はありませんし、そもそも分かりません。構造理解というのは、その中から自分がトレードに使えるトレンドとレンジを把握できるかどうか、ということです。
では5分足のワンフレームで私が何を見ているかというと、二つです。MAを絡めた動きになっているかどうかと、ローソク足がきれいにトレンドを作っているかどうか。
きれいかどうかは、もちろん各々の見方によって変わります。だからこそ、MAを基準に置いています。MAに寄り添うように進んでいくローソク足であれば、私はそれを使える動きとして見ます。逆に、MAを行ったり来たりしてぐちゃぐちゃな値動きをされると、その構造は自分の中では受け入れられません。
そういう場所は、おそらくもっと時間軸の高いところで持ち合いになっているのだと思います。私の道具で獲りにいける動きではありませんから、そこは一つの大きなレンジとして構造を理解して、切り捨てます。前半で見た16時台のMAへの絡みつきも、私が切り分けているのはこういうところです。
だから構造理解というのは、今のチャートの全部を理解できる、分かるということではありません。自分がトレードに使える動きを、明確に捉えられるようになること。私はその意味でこの言葉を使っています。
9時25分の4,594.52がこの日の底。そこから22時35分の4,681.02まで、一日で86.51ドル上げた一日。入ったのは15時50分の買いが一度だけで、戻されて損切りになりました。
構造理解とは、チャートの全部を分かることではありません。無数にあるトレンドとレンジの中から、自分がトレードに使える動きを明確に捉えられるようになることです。

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